物流効率化法で企業は何をすべき?物流改善のポイントを物流コンサルタントが解説

改正物流効率化法で企業に求められること

2026年4月に改正物流効率化法の特定事業者向けの義務が施行され、数か月が経ちました。
では、皆さんの会社では何が変わったでしょうか。

荷待ち時間は減りましたか。
荷役時間は短くなりましたか。
積載効率は向上しましたか。

もし答えに迷うのであれば、今回の法改正はまだ現場まで十分に浸透していないのかもしれません。

物流改善のご支援をしていると、
「物流は物流会社が対応するもの」
という認識が、まだ少なからず残っていると感じます。

しかし、改正物流効率化法では、物流事業者だけでなく、発荷主・着荷主・倉庫事業者など、関係する事業者それぞれが物流効率化に向けた取組を進めることが求められています。

今回の改正の背景には、人口減少による労働力不足、ドライバー不足、物流需要の増加、そして2024年問題による輸送能力の低下があります。

これまで物流改善は物流事業者の努力に委ねられる場面も少なくありませんでした。
しかし、荷待ち時間や荷役時間、積載効率といった課題は、物流事業者だけでは解決できません。

発荷主、着荷主、倉庫事業者、物流事業者が連携して取り組むことで、初めて物流全体の効率化につながります。

私はこれまで20年以上、3PL企業と荷主企業の両方の立場で物流現場に携わってきました。
その経験をもとに、今回の法改正が企業に求めていることと、物流改善につなげるためのポイントを解説します。

企業が取り組むべき3つのポイント

物流効率化法では、関係する事業者ごとに、物流効率化へ向けた取組が求められています。
国土交通省が公表している判断基準では、代表的な取組として、荷待ち時間の短縮・荷役時間の短縮・積載効率の向上が示されています。

企業がまず取り組みたいポイントは次の3つです。

① 荷待ち時間を短縮する

ドライバーが到着してから荷役開始までの待機時間を短縮することです。

例えば、
トラック予約受付システムの導入
荷受け時間の平準化
混雑時間帯を避けた納品時間の設定
などが挙げられます。

荷待ちはドライバー不足を深刻化させるだけでなく、自社の物流コストにも大きく影響します。

② 荷役時間を短縮する

荷積み・荷下ろし作業を効率化することです。

例えば、
パレットの標準化
バーコードやRFIDの活用
出荷情報の事前共有
検品方法の見直し
などが有効です。

荷役時間の短縮は、ドライバーの拘束時間を減らすだけでなく、現場全体の生産性向上にもつながります。

③ 積載効率を向上させる

1台当たりの積載率を高めることも重要な取組です。

例えば、
複数荷主による共同配送
納品日の集約
発注単位の見直し
繁閑差の平準化
などがあります。

これらはいずれも、一社だけで実現できるものではありません。
発荷主・着荷主・倉庫事業者・物流事業者が連携して進めることが前提になります。

また、一定規模以上の特定事業者については、中長期計画の作成や定期報告に加え、特定荷主・特定連鎖化事業者では物流統括管理者(CLO)の選任が求められています。
対象となる企業は、早めの準備を進めることが重要です。

「努力義務だから様子を見る」は危険

物流効率化法で示されている内容の多くは、努力義務を前提としたものです。
そのため、
「義務ではないから、まだ様子を見よう」
と考える企業もあるかもしれません。

しかし私は、その考え方は非常にもったいないと思います。

荷待ち時間を短縮することも、
荷役時間を減らすことも、
積載効率を高めることも、
法律のためではありません。

物流コストを下げ、
ドライバー不足へ対応し、
企業の競争力を高めるためです。

行政からは、助言・指導・勧告などの段階的な対応も想定されており、実務上は「できる範囲で後回しにする」のではなく、計画的に取り組むことが望まれます。

つまり今回の法改正は、
物流改善を始める絶好のタイミングなのです。

物流効率化法を機に企業が確認したい3つのこと

① 荷待ち時間・荷役時間を把握しているか

自社では、
ドライバーがどれくらい待機しているのか。
荷役にどれくらい時間がかかっているのか。
数字で把握できていますか。

把握できていなければ、改善もできません。
まずは現状を計測し、「見える化」することから始めましょう。

② 積載効率を継続的に見える化しているか

積載率を継続的に確認していますか。

積載率が低い原因は、
発注単位
納品頻度
生産計画
保管スペース
など、物流以外にある場合も少なくありません。

数字を見える化することで、本当の課題が見えてきます。

③ 発荷主・着荷主・物流事業者が改善を話し合う場があるか

物流効率化は一社だけでは実現できません。

関係者が定期的に集まり、
課題を共有し、
改善策を検討する場があるか。

これが法改正を現場へ定着させる第一歩になります。

法対応をきっかけに物流全体を見直す

物流効率化法への対応は、チェックリストを埋めることが目的ではありません。

荷待ち時間、
荷役時間、
積載効率を見える化すると、
営業、
購買、
生産、
在庫管理、
物流など、
サプライチェーン全体の課題が見えてきます。

だから私は、物流効率化法を物流改善を始める絶好の機会だと考えています。

今回の法改正は、新たな義務を増やすことだけが目的ではありません。
物流のムダを見える化し、荷主・物流事業者・倉庫事業者が協力して物流全体を改善することが、本来の目的です。

法律への対応をきっかけに、自社の物流を見直す機会として活用していただければと思います。

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改善を定着させるのは「人」

物流改善は、仕組みを整えるだけでは定着しません。

改善活動を継続するためには、
現場の管理者が、
「なぜこの改善が必要なのか」
を理解し、
自分の言葉でメンバーへ伝え、
日々の業務の中で実践できることが重要です。

今回の法改正が求めているのは、単に物流を効率化することではありません。
物流改善を継続できる組織をつくることでもあります。

仕組みと人。
その両方を整えて初めて、物流改善は現場に根付きます。

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kanakoluの物流改善支援

kanakoluコンサルティングオフィスでは、物流効率化法への対応をきっかけとした物流改善をご支援しています。

具体的には、
物流現場の現状分析
荷待ち・荷役時間の計測・分析
積載効率の見える化
SCM改善
管理者育成
組織づくり
まで、一貫して対応しています。

物流改善は、仕組みだけでも、人だけでも成功しません。
物流現場で培った20年以上の経験をもとに、それぞれの企業に合った改善をご提案します。

愛知県を拠点に、訪問・オンラインで全国対応しています。

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まとめ

改正物流効率化法は、物流事業者だけに努力を求める法律ではありません。

発荷主、
着荷主、
倉庫事業者、
物流事業者。
サプライチェーン全体で物流効率化に取り組むことが求められています。

まず確認したい3つのポイントは、
荷待ち時間・荷役時間を把握しているか
積載効率を継続的に見える化しているか
発荷主・着荷主・物流事業者が改善を進める場があるか
の3つです。

法律への対応を目的にするのではなく、物流を経営課題として見直す機会にしていただければと思います。

kanakoluコンサルティングオフィスでは、物流効率化法への対応をきっかけとした物流改善・SCM改善から、管理者育成・組織づくりまで一貫してご支援しています。

「何から始めればよいか分からない」
「物流改善をどのように進めればよいか悩んでいる」
「物流効率化法への対応を機に、現場を変えていきたい」
という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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